-- まえ製作所 --
PC-9801N-12Lの修理に関して
 
★このページはページ内の作業を推奨するものではありません。ページ内の作業は高電圧を用いる機器の改造であり 感電その他生命に直接関わる事がある内容です。専門知識と技能がある方への"参考"情報提供を意図するものであり当方は一切感知いたしません。 当ページ内容は全て自己責任においてのご活用をお願い致します。★

本ページはNEC製ノートパソコン、PC-9801シリーズで用いるACアダプター、"PC-9801N-12L"の修理を行った際に得た情報を共有する目的で 公開いたします。定格は14Vで1.2A出力。センターマイナスのACアダプターとなります。 販売からすでに20年以上の時間が経ち、当方が複数個購入し試した中でまともに出力するアダプターはほぼありませんでした。 そのまま通電するにもあまりに危険であり、修理を行った98ノートを使えないのも困る為に 修理をした中で友人にも求められ修理を行った台数が増えてきました。 同じPC-9801N-12Lでも製造メーカーの違いで作業メニューが異なることからここに情報を記載いたします。(2025年9月)
ゴチャゴチャ言ってはおりますが次回の作業用健忘録とキレイにできたぜ!の自慢です(笑)
重なりますが製造から20年経った工業製品であり下記作業は修理ではありますがあくまで「素人の改造」となります。 修理作業を推奨するものではありませんし、特にメーカー等への問い合わせは厳に控えていただきますようお願い致します。


★下記の画像説明で[高解像度版]と記載があるものはクリックすることで高解像度版写真が確認できます

PC-9801N-12L
製造メーカーについて


PC-9801N-12L ACアダプター 裏表

製造メーカーは本体銘版に記載。画像サイズが適当なのは御愛嬌www
当方で確認したPC-9801N-12Lの製造メーカーは下記の4メーカーでした。
・TOKIN   (トーキン)
・TOKIN SE (トーキンSE)
・JRC   (日本無線)
・MBM   (松下?)



左からJRC製、TOKIN SE製、MBM製。数社に製造させるほど台数が出たのでしょうね!


外観や定格はどのメーカーも同じですが中身の構成部分は互換性はほぼ無いと言って良いでしょう。 いくつかバラした印象としてはJRC製、トーキン、トーキンSEはコンデンサの液漏れがほぼ起きており MBM製は液漏れは少ない、といった感想です。もちろん全メーカーのアダプターを今後も使うにはOH(オーバオール) は必須の作業です。下記にはメーカー毎の修理内容を載せておきます。

PC-9801N-12L
TOKIN SE製の修理

トーキンSE製は修理が一番簡単なメーカーかもしれません。というのも構造が簡単で合理的であり交換部品も少ないためです。 とはいえほぼ全数で電解コンデンサの液漏れが起きていると思われ修理をするにあたり基板の洗浄を当方では行います。


2025年で買える中古はだいたいこの程度に汚れている・・・はず。


どのメーカーでも銘版シールの裏にケース止めのネジが1本あります。ケースは比較的柔いので上下に 割るには塗装用の柔らかいプラヘラを使い爪を外していくのが良いでしょう。





洗浄前で修理前の基板です。拡大してみてください。コンデンサの液漏れ痕が確認できます[高解像度版]


外したトランスは左から"05020","07010","D20010"。実装向き注意。



参考としてトーキンSE製の基板には以下の電解コンデンサが実装されておりました。
・C4 日本ケミコン製 Wシリーズ 200V 82uF
・C5 ニチコン製 VZ 50V 1uF
・C6 ニチコン製 PR 35V 33uF
・C102,C103 日本ケミコン製 LXF 25V 82uF

C5のニチコンVZは広温度範囲品(実装は105℃品)、C6のニチコン PR はスイッチング電源用小形化品。
C102,103の日本ケミコンLXFは低インピーダンス長寿命品(2013,No.1001Qシリーズ統廃合より)。

当方では下記品としました。
・C4 日本ケミコン製 KXJ 200V 100uF
・C5 ルビコン製 PX 50V 1uF
・C6 ルビコン製 ZLH 35V 47uF
・C102,C103 ルビコン製 ZLH 35V 100uF




★洗浄と部品実装★





洗浄と実装後の基板です[高解像度版]


洗浄と実装に当たり当方ではフラックスクリーナーと一般の中性洗剤を使用します。 もちろん、洗浄後はエアコンプレッサーを使用して徹底的に水気を吹き飛ばし、合わせて天日干しを行い 基板を完全に感想させます。部品の実装に関しても割れや欠けが無いかを注意深く確認します。 電解コンデンサを実装する際には足の長さに注意が必要で必要以上に長い場合はケース裏のシールドケース(金属) と接触する可能性があります。



ケースに組み込んだ写真[高解像度版]




参考としていくつか修理を行いましたが開放電圧は15V程度で50%程度の負荷を与えた際の電圧は14.3から14.6V程度に 収まるようです。また、オシロスコープでのリプル電圧スケッチを載せておきます。このスケッチは50%負荷で10uFの電解コンデンサと0.1uFのセラミックコンデンサを 並列接続したものです(注1)。大まかリプル電圧は30mV程度で収まるようです。

注1:負荷率は異なりますがACアダプターメーカーのスペック測定回路とほぼ同等です




修理をしたPC-9801NS/AにてHDDより読み込んだゲームOPを3時間程度運転させてますが 無事に修理を行えたようです。修理に当たり電解コンデンサを推奨後継品ではないものを採用してますが、 PCの試運転やリプル電圧の測定より当方では特段問題はない。と致しました。複数の修理を行い、 自ら半年程度運用してますが、現状問題無く使えております。

残りは後日作成・・・・・
2025年9月15日--ページ新規作成開始--

※本ページ写真の無断使用は禁止します(学術、参考、個人利用は除きます)

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