ナショナル-CX-435- (真空管ラジオ)





当ブログでもお話に出てくる佐野昭和博士からの依頼品、何でもフリーマーケットで入手したようで通電したら煙がモクモク
それと外装のヤレヤレで曰く「まえさん、修理お願いしまーす。」とのこと。しかし、きったないなー直せるのかな?? ちなみに、当時の普及品らしくお値段は低めに設定され機能もMW(AMラジオ)限定。
本体上面の様子。
フロントパネルの様子。どうやら前の持ち主はヤニユーザーらしく細かなところまでヤニコーティングされています。
おまけにボリューム等のツマミも錆の上からヤニコーティング。
内部のシャーシの様子。誇りとヤニとが入り交ざった状態。配線もボロボロ。これは配線も引き直しですね。
真空管もホコリをかぶってどろどろ&カチカチ。使えるのかな??
スピーカーの状態です。コーン紙もぼろぼろ。これは使えへんわ。
定格は3.0Ωで2.5Wです。いい音しそうなんですけどねー。でも交換かな?代替スピーカーあるのかな?


シャーシ内部の様子。コンデンサは全滅。抵抗器も抵抗値がすべて適正外。
なので部品は主要な部品以外は交換しました。
ちなみに、こんな古臭いラジオばかりを最近は直しているせいで、PCBが遠慮なく使われていそうなコンデンサが溜まってます(泣)


同じく左は清掃後、右は未清掃。どう?違うでしょ?違うでしょ?


ケースのみです。これをどう調理すればいいんだろう?
フロントのクリアなプラスチックは傷と汚れでくすんでおり一筋縄では行かなそう。
外しました。フロントのパネルは安価な製品だとフロントパネルは熱で溶かして本体に接着しております。
外すのに苦労しました。また、取り付けるのにも苦労しました。


同じく右側は清掃後左は、清掃前。結構磨くのに苦労しました。下の画像にある車のヘッドライト用のクリーナーでお掃除。


毎度おなじみのこれね♪、リンレイのやつ。細かい液体状のコンパウンドでございます〜。


ハイ!飛びまして完成の図。ケース自体には2時間くらいかかったのかなぁ〜?
基本的にこの頃の古いはケースがかなり汚れているので時間をかけてゆっくりお掃除します♪
だって、きれいなほうがいいもんね!?
ちなみに、外装は黒くススがついていたりするので台所のクリームクレンザーと歯ブラシでごしごし。
全体を磨いて汚れを落としたらコンパウンドさんです。


どうよどうよ?きれいになったでしょ?フロントパネルは透き通るくらいになりました。
コツとしては車用のコンパウンドと柔軟剤を使ったやわらかいタオルで
一度にやろうと思わずに、少しずづ、ゆっくり細かくきれいに磨いていくことです。


ボリュームつまみです。錆とヤニです。


ピカールと耐水ペーパーで磨きました。
時間がかかったのと腕が痛くなりました。


さてと、本番です。ユニットですが、どうも経年劣化でマッチングトランスとかも使えなそう。ケミコンは液漏れして固まってるし・・・
バリコンはほこりとごみで汚れていました。


こちらはトランスとSP、もう、見た目からしてだめですね。研究用に保管場所へ(今はもう手に入らないからね)


まずは、トランスから。マッチング用のトランス(秋葉原ガードしたのトウエイで購入。)を買いました。
800円より少し高いくらい。Ωはケースに貼り付けてある回路図と読めないところはネットで抵抗値を検索。
これは時間かかりそうだぁ〜〜(>_<)


ゴメンナサイ!今回はかなり預かりから時間が経過しておりあまり写真に収めていませんでした。
回路は部品交換をして検査して・・・通電しても整流してもれているハム音(ブーン音)しかしない。なぜだ・・・・・
そこで時間が経ってしまいました。私も毎日学校から帰ると1時間くらい毎日配線とにらめっこ。ん〜ワカラナイ・・・
というわけで、いつもお世話になっている秋葉原の内田ラジオへ持っていってみました。おにーさんいわく、
「いらないところにキャパシタ入ってるね〜」ん〜コンデンサをはずすと見事に復活。なんだったんだろ〜


というわけで、自宅に帰り配線をきれいに直して試験運転中・・。佐野博士のために今回は新品の真空管を
ふんだんに、そりゃ、ふんだんに使用したのでエージングとやらをやってます。
ちなみに、写真はちょこっとISOを上げて室内を暗くして撮影。結構いい雰囲気だね。



これも同じく暗いところで撮影。撮影後みたらちょっと、鳥肌が立ちましたよー。
なんや!かっこいいやんけ。これを俺がなおしたんかー。高性能やな。うん。と。


というわけで完成しました。SPの性格が合わないらしく、多少こもった音になりましたが、性能面や見た目もばっちり。
この写真は深夜のNHK第一で試験運転中の図。深夜特急便がまた、真空管ラジオにはぴったりなんだなー。


これは修理完了後の内部の様子。真空管は2本、35c4と12AV6は中古品。ストックがなかったの・・(泣)
なので、真空管はピカールを少量取り、アルコールで脱脂後使用。


[おまけ]
見えにくいけど回路図♪

というわけで、今回は以来品のCX-435。だいぶ時間が掛かってしまいましたが、何とか完成しました。
今回のラジオは回路を色々考えさせられて勉強になりました。また、外装も今までで一番ひどい状態でありラジオを上下に振ると
木の葉のくずとか落ちてくる始末。佐野昭和博士にも日々お世話になっているので引き受けましたが、次はもっと時間をもらわないと・・
ちなみに、フリーマーケットの達人、佐野博士は毎日寝るときに垂れ流すのはもちろんのこと、納品した次のフリマでは自慢して回り、
挙句の果てには車からシガーソケットにインバーターを差し、外でも昭和ライフを楽しんでくれているそうです。
(私がシガーソケットでも使えますよ!といったところ本当に使っているみたい。)
なにはともあれ、直したものを大切に使ってくれるのはありがたいことです。まぁー1円も貰ってませんけどねっ!!
次は佐野博士の真空管レコード&ラジオが待っている・・・・らしい??


最後に一つだけ・・・


またひとつ、ジャンクを製品にしてしまった・・・・
平成25年11月28日--ナショナル CX-435作成--




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