カメラ用乾電池・積層乾電池
<豆知識>

もともと9Vのこの電池はソニーがトランジスタのポータブルラジオ用に開発した乾電池で、
1.5Vの電池が6つ重なっているものが一般的。乾電池の容量は約280mhAとされ低容量。
現在ではラジコンのコントローラーやギターのチューニング用などにしか活躍の場がなくなっている。
昭和30〜40年代のトランジスタラジオなどにはよく使われていたり電圧が単3形などより高い9Vなので
一部電子工作などに使われることもある。
また真空管ラジオ用のB電源として45V分直列にして使われる。
ただ、その容量などからより安価で手に入りやすい一般の単3形などに座を譲っている。


東芝キングパワーUの9V用。同じキングパワーでも年代によりデザインや文字の字体が若干変更しているものがある。
(お見せしたいが、電池が盗難にあったためにできず。)
この写真では裏面にバーコードがあるが、他のものは注意書きがあるものがある。
東芝電池--キングパワーU--006P--9V--91年07月使用期限 C8501 T-T
富士のノーベルシリーズ「1600」。
本体が激しく錆びており詳細不明。
最近、神田神保町の楽器街でこの電池が新品で手に入ると噂をキャッチしたが、見つからず。
どうも音楽マニアの間では他の電池よりもパワーがあり、好まれるとか。。。(マンガンなのにぃ!?)
富士NOVEL1600--006P--9V 底板錆で読めず。


ナショナルのハイトップ。「NATIONAL」の表記がかなり古いみたいであるが底板は錆ですごい、辛うじて読めるのが
「080」の表記。ワカラナイ。表と裏は「Long Life」があり古いものと思われる。
また、側面は「FOR TRANSISTOR」とあり、ラジオに使われたのか。
「FOR ELECTRIC TUBE」とかあれば買うんだけどなー。(笑)
松下電気--NATIONAL Hi-Top--006P--9V-- C-8501 JIS 689
ハイワットの9V。上野の馴染みのバイク屋でレジ下に10数個転がっていたのでねだって頂いた。
本体には「200703」、中国語表記ではあるが、多分「有効期間18ヶ月」と書いてあり昔の保証に近いものか。
こちらも「FOR TRANSISTOR RADIOS」とあり用途はやはり同じである。
上面には「6F22 9V」と書いてあるが、日本では006P,中国では6F22なのであるのか。
Hi-Watt--高力--6F22--9V--2007年03月製造
この電池は昭和30年代の「ホーマー」という工作用のおもちゃ一石トランジスタラジオから出てきたものである。
一般にこの006P積層電池が開発されたのはソニーがトランジスタラジオ用に開発されたものであると言われている。
実際に当時のラジオ「TR-63」(ソニーの一般販売用ラジオの2作目)に使われたものであり1950年代以前には
この006Pは存在しなかったと言われている。
電池の状態は流石に半世紀以上経っていて保存状態もその辺のガラクタと一緒に保管されていたため悪い。
ただ、今現在でこの初期の006P電池が存在することに驚いている。
本体には製造メーカーやその他の記述は少なく、「006P」「9V」印字で「E3A」底板には「53」の記述だけであり
製造メーカー等を調べるのは困難である。
電池本体に「FOR TORANSISTOR RADIO」と表記がありトランジスタラジオ専用電池謳って言っていたことがわかる。 今後は湿度や温度に気をつけて管理をしなければならない。
SONY 006P--一般トランジスタラジオ用電池--1957??より数年間製造
こちらの電池は2015年現在で特殊に販売されている海外メーカー「GP」製の積層電池である。
秋葉原では一部で入手可能でありなにかの電気製品を購入した際にもついてくるようである。
「NOT FOR RETAIL SALE」とのことで一般小売用では無いことがわかる。
日本では006Pと指すとこの9V積層電池ということがJIS規格で記されているが、海外では「6F22」という名前のようだ。

GP 6F22--マンガン乾電池--2017年1月使用期限--
左から使用期限95年11月のナショナルNEO
ナショナルハイトップ006P
ナショナルNEOハイトップ86年10月製造
この時期(70〜80年代後半)は各社電池のデザインや表記方法の変化が激しく
同じ時期でも電池のメーカーフォントが違ったり底板表示が違ったりする。



左  National NEO マンガン乾電池--6F22と表記,9V C8501M Japan-95年11月使用期限--
中央 National Hi-Topマンガン乾電池--側面に「FOR TORANSISTOR」底板に「190」と表記 \150- 006P-D C8501 JIS 689--
右  National NEO Hi-Top マンガン乾電池--本体に「S-006P」「6F22」と表記あり、C8501 MABI
以前に記したNOVEL1600の高性能版を入手したので記す。
この当時のNOVELブランドは乾電池の性能を4桁の数字で表しており1600,2100,2600,など複数ある。
この時代の電池が一番かっこいいと思うのは私だけであろうか。
FUJI NOVEL 2600 マンガン乾電池--006P 9V 製造年月不明--
79年6月製造の東洋高砂乾電池製造のLAMINA、006Pである。
本体のも表記の通り「HI-POWER」であるそうで当時の音響関係者には好まれて使われたそうだ。
この電池にはJIS等の表記もなく電池の型式とメーカー名のみだけである。

東洋高砂乾電池 LAMINA--006P 9V--79年6月製造--
この電池は地方の電子部品屋に寄った際に売れ残ってた中国から輸入した「らしい」電池である。
端子は006Pと同じであるがサイズが2/3くらいとなんとも不思議な電池である。
本体には4F22、6Vとあるがどの用途に使用するかは不明である。
見たこと無い電池を見ると買ってしまうのは乾電池マニアの宿命なのであろうか。

SHIQIANG[世強]--4F22 6V--
ナショナルのトランジスタ用電池、型番は「4AA D」であり電圧は6V。
本家にも記載があるが単に単三電池を4本くっつけただけのもである。
数十代トランジスタラジオを修理しているがこの電池を使用しているところを見たことがない。
JISの記載「C-8501」もあるため一般で販売されていたようであるが不明な点が多い。
ナショナルHi-Top--4AA D 6V--トランジスタ用電池









平成26年1月11日--006P積層電池作成--
平成27年4月11日--更新--




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